Acnestis

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#カズレイ #宇沢レイサ #杏山カズサ #百合 #軽微な暴力表現

 宇沢レイサは薄汚れた制服たくし上げ、ミニスカートをずり下ろし、青痣まみれの下腹部を晒す。あまりにも自然で、身体に染みついたような動作に吐き気がした。あの宇沢が暴力行為を他人に希うほど歪められて、被虐のため肌を晒すことが身体に染み付くまでに、何度こんなことを繰り返してきたのか。ゾッと寒気がした。

 数歩たじろいで、思わず逃げ出した。きっと宇沢には助けが必要なはずだ。それをわかっておきながら私は背を向けて全力で駆け出す。

 さっき見たものが夢であるように、嘘であるように願いながら走る。目を背けたい現実がピッタリと背中に張り付いている感覚から逃げなければと走り続ける。


ダァン。


 追いついたのは、聞き飽きた銃声だった。

「ああっ……もう、なんでっ……!」


━━━


 踵を返して廃ビルに戻る。

 やはり先ほどの銃声は宇沢がまた自傷行為を始めたもので、当の宇沢は恍惚とした表情で長椅子に腹を抱えて蹲っていた。

 息を切らしながら長椅子に歩み寄ると、こちらを認識した宇沢はパッと表情を明るくして跳ねるように起き上がる。

「戻ってきてくれたのですね!嬉しいです!はい、どうぞ!」

 期待と興奮の混ざった笑顔でシューティング⭐︎スターを差し出す宇沢。

「来い」

「うえ……?」

 色々と限界だった私は宇沢の胸ぐらを掴んでとある場所まで拉致することにした。


━━━


「きゃっ!」

 昔、隠れ家に使っていた宿屋に押し入って宇沢をベッドに投げ倒す。久々に顔を見せたと言うのに、無言で通してくれた大家さんには感謝だ。今度美味しいスイーツでも持って行かなくては。

 わいわい騒ぐ宇沢を無視して制服を鳩尾まで捲り上げて、優しく、努めて優しくポンポンとお腹を叩く。

「だ、めですよ。そんなに優しくしたら……違うんです。私は、悪い子だからぁっ……酷いことされないと、いけないんっ……ですよ?」

「黙れ。もう許さないから、宇沢のこと何も知らないくせに適当なことばっか言って」

 何にモヤモヤとしていたのかわかった。宇沢は本当はいい子なのに、それを自己否定させられているのが無性に腹立たしかったんだ。

 だから教えてやる。宇沢レイサが本来身に受けるべき報いを。

「ほら、お腹の下のところに意識を向けて。指先でトントンってされてるだけで響くでしょ?」

「んっ……はぁ、はっ、んぁ……」

「宇沢はいい子だから、こうやって優しくされるのがお似合いなの。わかる?」

「あっ、違いますっ……!私は悪い子だから……虐められなくちゃで、私はそれが大好きで!……優しいのなんて気持ち悪いだけなんです!」

「チッ……強情なんだから。絶対にわからせてやる……」

 今度は少し強めにお腹を押してやる。手を添えて指全体が沈む程度に優しく。

 宇沢の薄い皮膚を指先で感じ取りその向こうにある真皮、脂肪、筋肉、子宮口を意識して緩慢にしつこくグニグニとマッサージする。女の子の身体なんてこのくらいの刺激で十分だ。

「ん……ふぅ、んぁ……」

「ほら、声甘くなってきたよ?気持ちいいんでしょ?顔も緩んできてるし」

「し、知りません……」

 まだ意地を張り続ける宇沢に手鏡を見せつける。丸っこい鏡には、熱を帯びた眼差しで切なそうに眉を顰める色事に夢中な少女が写っているはずだ。

 そうだ、彼女は決して奴隷でも、人形でもない。性の悦びを一身に受ける一人の人間なのだ。

「ちがっ!こんな、私はこんなエッチな子じゃ……」

「認めなさい」

「ひゃえ゛っ♡♡」


 業を煮やしたカズサに生殖器を歪められ、レイサは情け無い声を漏らしながら身を捩る。口答えをするたびに快感で思考を阻害され、カズサの主張を認めないと寸止めで焦らされる。

 飴と飴で構成された拷問。

 繰り返し失神するまで絶頂させられ、その度に少しずつ宇沢レイサのヘイローにこびり付いた黒い部分。他者から押し付けられた常識が剥がれ落ちていく。

 そして拷問は数ヶ月続いた。


━━━━


「はぁっ♡……イキます♡ごめんなさいっ!イッてしまいますっ♡♡」

「うん、うん。いいよ、ほら、気持ちいいの来ちゃうよ?お腹の奥からヤバいのが弾けて、頭真っ白になっちゃうね?何も考えられない。思考の中に残るのは、私が宇沢の全部を認めてるってことだけ……」

「はいっ……!っああ゛♡♡イグ……お腹ぐりゅぐりゅされてっ、ん゛っ♡♡イッ……ぐぅぅぅ♡♡♡」

「あは、上手にイケたね宇沢。いい子だよ。カッコいいよ」

 自分がいい子であることを認める、自分は悪いことは何もしていない、自分は褒められるべき存在である、杏山カズサは宇沢レイサの存在を全て肯定する。

 杏山カズサが宇沢レイサの脳に快楽と共に刷り込んだ新しい常識。それを定着させるように、杏山カズサは息も絶え絶えな宇沢レイサの頭を撫でる。

「えへへ、そうです……。私はすごいんですから……。も、もっと撫でてもいいんですよ?」

「よーし!よし!偉いぞ宇沢!いい子だぞ宇沢ぁ〜!!」

「あばばばばば……」

 わしゃわしゃもちもちと好き放題される宇沢レイサ。そのヘイローはキラキラと輝きを取り戻していた。


 ……いや、なんか若干ピンクっぽくてハートマークが浮いているようにも見えるが……。まあ、問題ないだろう。

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